僕が“学び・気づき”の実践から得たこと
今回は、組織につきものの「人事異動」の際に、本から得た“気づき”を実践して、考えたこと、得たことの話です。
僕は、“気づき”を実践した結果、次のことを管理職としてのルールとしました。
人事異動の際は、
✓「社員(職員)一人ひとりが、仕事を通じて、より幸せになること」を第一に考えること。
✓人事異動の“意味と目的”を、一人ひとりに伝えて、自発的な行動と成長を引き出すこと。
この記事を読んでほしい人
僕と同じような次の人に、この記事を読んでいただけると嬉しいです。
・人事異動を決める管理職の人
・「部下に、自発的な行動・成長を促したい」と思っている上司の人
僕が実践した“気づき”
僕は、次の2つの本の一節から得た“気づき”の実践として、
「人事異動の意味を伝える」ことをしました。
「組織が疲弊していく会社」に共通する15の問題と改善策
引用元「こうして社員は、やる気を失っていく」<著者:松岡保昌>(日本実業出版社)
よくわからない人事異動がある
「え、なんで?」不透明・不可解・不当な組織
最高の企業は目標を落とし込まない。最高の企業は「意味」を落とし込む。
引用元「NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘」<著者:マーカス・バッキンガム、アシュリー・グッドール、訳者:櫻井祐子>(サンマーク出版)
「意味」と「目的」がわかれば人は動く
僕が実践したこと、考えたこと
3月下旬は、人事異動の時期です。
僕が所属する組織でも、当然あります。
部署間の異動が出たあと、
次に部署内の異動を僕を含めた各課の管理職が集まって決めます。
これに備えて、45名の課員と、年に3回程度の個人面談を行い、
一人ひとりのキャリアの希望などを聞いてきました。
転出者・転入者の顔ぶれ、在籍年数や業務の適正などを見て、
これからの「業務が滞りなく進むように」
人事配置を考えていくのですが、
僕は、「こうして社員は、やる気を失っていく」(日本実業出版社)の
次の一節を思い出しました。
「組織が疲弊していく会社」に共通する15の問題と改善策
引用元「こうして社員は、やる気を失っていく」<著者:松岡保昌>(日本実業出版社)
よくわからない人事異動がある
「え、なんで?」不透明・不可解・不当な組織
理由もわからず、
納得できない異動は、やる気を削ぎます。
人事異動って、何のため、誰のためなんだろう…と考えました。
確かに、異動は組織につきもので、
避けて通れないものです。
ただ、働く職場や業務の内容、メンバーは、
社員(職員)一人ひとりの職場時間=人生に大きな影響を与えます。
だからこそ、僕が、優先したのは次のこと。
人事異動は、社員(職員)一人ひとりが、仕事を通じて、より幸せになるためのもの。
その一人ひとりの幸せが、やる気を引き出し、組織を強くする。
「幸せ」=楽 という意味では、もちろんありません。
「一人ひとりの希望のキャリアにつながる異動」を行うことを第一に考えました。
もちろん、部署全体のバランスや
他課との調整が必要になるので、
希望に沿える方もいれば、
沿えない方もでてきます。
希望に沿えないときこそ、
より意味と目的をもった異動となるように考えました。
人事異動を深く考え、実行することは、
管理職の最も重要な役割だと思うので、
当然、とても悩みました。
最終的に今回、課員の半分以上の方の希望は
一定程度、叶えることができたと思いますが、「今回は見送り」となった方もいました。
部署内の異動が決まったあと、
「NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘」(サンマーク出版)の次の一節を実践しました。
最高の企業は目標を落とし込まない。最高の企業は「意味」を落とし込む。
引用元「NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘」<著者:マーカス・バッキンガム、アシュリー・グッドール、訳者:櫻井祐子>(サンマーク出版)
「意味」と「目的」がわかれば人は動く
課員と一人ずつ、異動に伴う面談を行いました。
本人のキャリア希望に沿えた方には、
今後のさらなる活躍を期待していることを伝えました。
そして、期待している行動を
「目標」(ノルマ)ではなく、意味・目的として伝えました。
希望に沿えなかった方には、
・「今回希望に沿えなかったこと」についてのお詫び
・率直な感想を述べてもらい、真摯に聞く
・十分話してもらったあと、丁寧に、今回の異動に至った経緯とその目的を説明
しました。
こちらも、期待している行動を
「目標」(ノルマ)ではなく、意味・目的として伝えました。
自分なりに異動の意味を考えてくれ、
良い方向に受け止めてくれている方もいました。
驚きで、はじめは不安そうにしていた方もいました。
それでも、異動の意味と期待を丁寧に伝えると、
顔が少し明るくなり、「前向きに考えられるようになってきました」と言ってもらえたときは、嬉しかったです。
ただ、そういう方だけではなく、不満な方もおり、
楽しい対話ばかりではありませんでしたが、
今回の全ての異動の意味と目的を一人ずつ伝えることができました。
全員に、きちんと異動の意味と目的を伝えることができたのは、
一貫して、
✓「社員(職員)一人ひとりが、仕事を通じて、より幸せになること」を第一に考えること。
✓人事異動の“意味と目的”を、一人ひとりに伝えて、自発的な行動と成長を引き出すこと。
を意識して、人事異動と向き合ったからだと感じました。
これから何度も人事異動に携わることになります。
一人ひとりの自発的な行動と成長、「幸せ」につながるよう、
管理職としての僕の役割を果たしていきたいと思います。
本から得た学びを実践し、より良い明日、
より良い世の中に。
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