【学び】「強み」に注目する

学び/インプット

僕が本から得た学び

✓ 「楽しみや喜びを感じられること」が「強み」(その人を強くしてくれるもの)

✓ 「それをし続けたい」という思いが、
技術の習得と最大の成果(=成長)をもたらす。

✓ リーダーの役割は、メンバーごとの「強み」に合わせて、仕事を振り分け、その「強み」を発揮する機会を日々設けること

僕が読んだ本

「NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘」(サンマーク出版)

この記事を読んでほしい人

僕と同じような次の人に、この記事を読んでいただけると嬉しいです。
人材育成や業績向上に向けた自身の役割に迷っている管理職や上司の人

足りない能力の習得や欠点の矯正が、「成長」や「業績向上」には欠かせないと思っている人

本を読む前の僕の話

今回は、管理職の重要な役割の一つ、
「人材育成」の話です。

若年社員(職員)の早期離職は、
僕の職場でも重要課題となっています。

昨年、僕の所属(課)に、2名の新人が配属されました。

身近な課題として、「若年社員(職員)に、
戦力として、この職場に留まってもらうためには、どう育成していくべきか?」
と僕は考えていました。

僕は、「職場で、充実感・満足感を得られること」が最も重要と考えていて、
そのためには、「仕事で成果を出せるようになること」が必要と考えていました。

「仕事で成果を出す」ために、
「できないこと」を「できるようになること」

つまり、具体的な職種や業務内容に応じて、「必要とされる能力や資質のうち、足りないものを身につけてもらうこと」が「成長」であり、「人材育成」と考えていました。

そして、この「成長すること」も、充実感や満足感につながると考えていました。

そうした考えのもと、指導者や指導方法、
指導内容などの仕組みを整えることが自分の役割だと思っていました。

そんな僕の「人材育成」への考え方を変えるきっかけがありました。

これまで多くの新人を直接指導してきた中堅職員との次のような会話でした。

僕

成長する人と、そうでない人の違いは何だと思う?

中堅職員
中堅職員

教えたことを、一度で理解するか、どうかですかね

僕

どうしたら「一度で理解する」ようになるの?

中堅職員
中堅職員

「こうしたら」というものは、ないですね。教わる側の「天性」に近いと思います。

この「天性に近い」という言葉が僕は気になりました。

「あるべき姿」と、メンバーの「今、できること」を比べ、足りないところ(=できないこと)を教えて、できるようにする。

その仕組みが「人材育成」で、その成果が「成長」として表れていると、僕は考えていました。

でも、中堅職員との会話で、それは「育成する側の目線」でしかないのではないか?という疑問が湧きました。

どんな言葉、どんな指導、どんな仕組みが効いて、「成長につながったか」、「本人が『成長した』と感じたか」、本当のところは僕には、わからないということ。

「仕事の成果」についても同じです。

「仕事の成果」につながったのは、僕たちの指導じゃなくて、本当は別のものなんじゃないか?という疑問

「メンバーの仕事の成果を生み出した」原動力は僕には、わからないということ。

「成長」や「仕事の成果」の源を、
僕はわかっていないと思うと、メンバーの「充実感・満足感」への手がかりも消えてしまいました。

「育成する側」で、わからないのですから、「育成される側」の立場から考えるしかありません。

何からメンバーは「充実感・満足感」を得るのか?

何がメンバーの「成長」や「仕事の成果」につながっているのか?

そのヒントが「NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘」(サンマーク出版)の次の一節にありました。

“気づき”と僕が考えたこと

強みとは「強さを与えてくれる活動」をいう。<略>

活動の前は楽しみでしかたがない。活動の最中は時間の進みが速くなり、時間の境界が溶けていくような感覚がある。活動のあとは疲れ切っていて、もう一度気合いを入れて取り組む気にはまだなれないが、充実感と満足感を覚える。

引用元「NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘」<著者:マーカス・バッキンガム、アシュリー・グッドール、訳者:櫻井祐子>(サンマーク出版)

「そうそう、これこれ。これが充実感・満足感だよね」と納得するとともに、
この一節の中の「楽しみ」という言葉と、「強さを与えてくれる」という言葉が僕の目を引きました。

僕は、自分の考えていた「人材育成」―必要とされる能力や資質のうち、足りないものを身につけてもらうこと―に照らして、こう思いました。

「できないこと」に注目され、「できるようになること」を求められて、メンバーは「楽しみ」を感じられるのだろうか?

「できないこと」を「できるようにする」ための矯正のような取組みに、「メンバーを強くする効果」はあるのだろうか?

自分に置き換えて想像したとき、
「求められていることができずに、落ち込んでいる自分」を思い浮かべました。

それは、僕が考えていた「充実感・満足感」や「成長」、「強さ」とは、程遠いイメージでした。

そう考えると、注目すべきは、「できる、できない」ではないことに、僕は気づきました。

まず初めに、その活動に「楽しみを感じられるか、どうか」が重要であり、
「楽しみを感じられる活動」をすることで、「充実感・満足感」が得られる。

このことに僕は、気づきました。

「楽しみを感じられること」が原動力になり、「その人自身を強くしてくれる」ということに気づきました。

同書には、こうも書かれていました。

強みは能力というより、欲求にずっと近く、その活動を練習し続けたいという切望を煽り、最終的に卓越したパフォーマンスに必要なスキル向上をもたらすのは、この欲求である。

引用元「NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘」<著者:マーカス・バッキンガム、アシュリー・グッドール、訳者:櫻井祐子>(サンマーク出版)

「楽しみを感じられること(=自分の強み)」だから、足りないところがあれば、身につけたい、もっと上手にできるようになりたい、困難があっても、続けたいと人は思うものです。

その思いが、技術の習得や向上につながっていく

それが僕のイメージしていた「成長」の姿です。

成長するから、「楽しみを感じる」のではなく、「楽しみを感じられること」だから「成長できる」のです。

同書には、こうも書かれていました。

仕事にそうした喜びの要素が含まれるとき、つまり自分の仕事に愛を感じるとき、人はすばらしい仕事をする。

引用元「NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘」<著者:マーカス・バッキンガム、アシュリー・グッドール、訳者:櫻井祐子>(サンマーク出版)

「仕事で成果を出せること」=「喜びを感じること」ではないです。

成果を出せても、好きじゃないこと、楽しくないことは、たくさんあります。

まず初めに注目すべきは、「楽しみを感じられること」「喜びを感じられること」

これらが原動力となって、その活動で「最大の成果を出せる」のだと僕は気づきました。

「楽しみや喜びを感じられること」が各メンバーに力を与えてくれ、それぞれの「強み」となります。

そして、この「強みの発揮=楽しみや喜びを感じられることに取り組むこと」が、各メンバーの「充実感・満足感」や「この職場で働き続けたい」という感情に直結していると僕は考えます。

この学びを得た僕は、人材育成における自分の「役割」の認識も変える必要があると気づきました。

リーダーの役割について、同書にはこう書かれていました。

最高のチームでは、チームリーダーがメンバー一人ひとりの強みを把握し、かつ仕事で強みを発揮することを毎日求められているとメンバーに感じさせるように、各メンバーの職務と責任を調整しているように思われる。

引用元「NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘」<著者:マーカス・バッキンガム、アシュリー・グッドール、訳者:櫻井祐子>(サンマーク出版)

成長や仕事の成果の原動力になる、各メンバーの「楽しみや喜びを感じられる活動 (強み)」を、普段の会話や仕事ぶりを観察し、また、個別の面談などを通じて把握すること

それらの活動(強み)に合うよう、具体的な仕事を各メンバーへに割り振り、「強み」を発揮できる機会を日々の中に設けること

この二つが管理職である僕の役割なのだと僕は、気づきました。

そして、僕がこの役割を果たすのに、
特別な知識や技術、指導ノウハウは必要ないのです。

僕に求められている最も大切なこと、
それは、各メンバーの「強みに注目すること」です。

管理職として、本から得た次の学びを実践し、メンバーの成長や、仕事で成果が出ることを信じていきます!


✓ 「楽しみや喜びを感じられること」が「強み」

✓ 「それをし続けたい」という思いが、スキルの向上と最大の成果(=成長)をもたらす。

✓ リーダーの役割は、メンバーごとの「強み」に合わせて、仕事を振り分け、その「強み」を発揮する機会を日々設けること。


本から得た学びを実践し、より良い明日、
より良い世の中に。

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